私たちの研究室では分泌系およびエンドサイトーシスにおける小胞輸送の分子機構について研究しています。具体的な研究テーマとしては、チロシン輸送シグナルをはじめとする輸送シグナルとコート蛋白質(AP複合体)の相互作用による輸送特異性の決定機構、上皮細胞の極性の形成・維持と選別輸送(極性輸送)のメカニズム、選択的蛋白質輸送機構の異常に基づく疾患の病態の理解とその治療法の開発、等があります。

 また粘膜免疫に関して、食餌性高分子や腸内細菌・ウイルスなどの抗原を積極的に体内へと取り込むことにより免疫応答に重要と考えられる、特殊に分化した腸管粘膜上皮、M細胞の研究にも取り組んでいます。

参考文献
1. 大野博司(2002):ポストゴルジ・ネットワーク.実験医学 20:968-973,
2. 大野博司(2001):細胞内タンパク質選別輸送−AP複合体による制御.生化学 73:351-359
3. 大野博司(2000):小胞輸送と細胞極性.細胞工学 19:1781-1786




By H.Ohno April/2/'03