吉 田 秀 郎 Hiderou Yoshida
京都大学大学院
理学研究科 生物物理学教室
助教授 博士(理学)
住所:606-8502 京都市左京区北白川追分町
Tel:075-753-4201
Fax:075-753-3718
e-mail:
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URL:
http://www.eonet.ne.jp/~biophysics-kyoto/
【略歴】
1987年京都大学理学部卒
1994年京都大学大学院理学研究科修了
1994年博士研究員(HSP研究所、Melbourne大学、京都大学)
2001年JSTさきがけ研究者
2004年京都大学大学院理学研究科助教授
【研究課題名】
ゴルジ体ストレス応答によるトラフィック因子の発現制御
小胞体で合成されたタンパク質は、ゴルジ体に運ばれて様々な加工を受けた後、細胞膜やエンドソーム、リソソームへと運ばれていく。通常はこのような分泌経路が正常に働いているが、細胞分化によって合成されるタンパク質の量が増えたり、環境要因によって分泌経路の機能が低下した場合、分泌経路の機能を強化する必要が生じる。小胞体では小胞体ストレス応答によって分子シャペロンの量を増強し、タンパク質を折りたたむ能力を高めている。ゴルジ体においてもゴルジ体の機能に関わる因子の量を増強する応答(ゴルジ体ストレス応答)が存在すると想像される。そこで、ゴルジ体の機能を低下させた時に発現が誘導される遺伝子を探索したところ、トラフィック因子の転写が誘導されることを見いだした。本研究においては、ゴルジ体ストレス応答によるトラフィック因子遺伝子の転写誘導の分子機構を明らかにする。この研究によってゴルジ体ストレス応答という新しい研究領域を切り開くと同時に、トラフィック因子の発現が細胞環境に応じて動的に変化し、分泌経路の機能を適正に維持していることを証明したい。
【本研究に関連する代表的論文3編】
1. Yoshida, H., Matsui,
T., Yamamoto, A., Okada, T., and Mori, K. (2001). XBP1 mRNA is induced by ATF6
and spliced by IRE1 in response to ER stress to produce a highly active
transcription factor. Cell 107, 881-891.
2. Yoshida, H., Matsui, T., Hosokawa, N., Kaufman, R. J., Nagata,
K., and Mori, K. (2003). A time-dependent phase shift in the mammalian unfolded
protein response. Dev Cell 4, 265-271.
3. Yoshida, H., Oku, M., Suzuki, M., and Mori, K. (2006). pXBP1(U)
encoded in XBP1 pre-mRNA negatively regulates unfolded protein response
activator pXBP1(S) in mammalian ER stress response. J Cell Biol 172,
565-575.
【今一番やりたいこと・言いたいこと】
「ゴルジ体ストレス」って、何ですか?