Tomoo Shimada

 

京都大学大学院理学研究科

生物科学専攻植物学系

助手 博士(理学)

 

住所606-8502 京都市左京区北白川追分町

Tel075-753-4140

Fax075-753-4142

e-mail: tshimada@gr.bot.kyoto-u.ac.jp

URL: http://smsb.bot.kyoto-u.ac.jp/Reports/4_saibou/index.html

 

【略歴】

1990 神戸大学理学部卒

1992 神戸大学大学院理学研究科修了

1995 総合研究大学院大学生命科学研究科修了

1995 基礎生物学研究所助手

2000年 京都大学大学院理学研究科助手

 

【研究課題名】

植物液胞タンパク質の小胞輸送と高次機能

 

液胞は代謝産物の蓄積植物細胞が伸長する際の膨圧の維持など,植物の生育に重要な役割を果たしている.液胞が機能を発揮するためには,液胞に局在する機能タンパク質の存在が重要である.これらの機能タンパク質の多くは小胞体で合成され小胞輸送により液胞まで運ばれる.本研究の目的は,植物細胞の液胞への小胞輸送系の分子メカニズムを明らかにし,植物の成長・生理など高次機能におけるメンブレントラフィックの役割を解明することである.申請者らはこれまで貯蔵タンパク質(種子細胞の液胞タンパク質)の輸送異常を示すシロイヌナズナ変異体を用いる遺伝学的解析を行ってきた.これは植物が本来合成している液胞タンパク質の輸送をモニターできる唯一の解析系ある.変異体の中には植物体全体で表現型が見られるものが存在し,原因遺伝子が種子以外の器官でも機能していることが分かる.本研究では,変異体の解析をさらに網羅的に進め,同定した因子の機能を深く解析する.植物に特異的な輸送因子の同定の可能性が高まる.さらに,動物とは異なる生存戦略を選んでいる植物におけるメンブレントラフィックの意義が明らかになることが期待できる.

 

【本研究に関連する代表的論文3編】

1.Ueda, H., Nishiyama, C., Shimada, T., Koumoto, Y., Hayashi, Y., Kondo, M., Takahashi, T., Ohtomo, I., Nishimura, M., Hara-Nishimura, I. (2006). AtVAM3 is required for normal specification of idioblasts, myrosin cells. Plant Cell Physiol 47, 164-175.

2.Tamura, K., Shimada, T., Kondo, M., Nishimura, M., Hara-Nishimura, I. (2005). KATAMARI1/MURUS3 is a novel Golgi membrane protein that is required for endomembrane organization in Arabidopsis. Plant Cell 17, 1764-1776.

3.Shimada, T., Fuji, K., Tamura, K., Kondo, M., Nishimura, M., Hara-Nishimura, I. (2003). Vacuolar sorting receptor for seed storage proteins in Arabidopsis thaliana. Proc Natl Acad Sci USA 100, 16095-16100.

 

【今一番やりたいこと・言いたいこと】

 少しでもこの分野の進展に寄与できたらなーと思う日々です