永 井 宏 樹 Hiroki Nagai
大阪大学微生物病研究所
21世紀COEプログラム 病原細菌研究グループ
特任助教授 理学博士
住所:565-0871 吹田市山田丘3-1
Tel:06-6879-8361
Fax:06-6879-8361
e-mail: hnagai@biken.osaka-u.ac.jp
URL: http://www.biken.osaka-u.ac.jp/COE/eng/project/pro15.html
【略歴】
1986年京都大学理学部卒
1990年日本学術振興会特別研究員
1991年京都大学大学院理学研究科修了
1992年国立遺伝学研究所助手
1999年米国Yale大学留学
2004年大阪大学微生物病研究所特任助教授
【研究課題名】
レジオネラによるファゴソーム改変の分子機構
レジオネラによる肺炎は汚染された温泉などを原因とするアウトブレイクで問題となっている新興感染症である。レジオネラは貪食作用により宿主細胞に侵入するが、レジオネラを含むファゴソームはリソソームとの融合を回避し、形態的にrERに良く似たオルガネラへと変化する。このファゴソーム改変はレジオネラが持つDot/Icm
IV型分泌系により宿主細胞内へ輸送される細菌由来の機能性タンパク質(エフェクター)により引き起こされるが、その分子機構はほとんどわかっていない。本研究ではレジオネラによるファゴソーム改変のメカニズムに迫ることを最終目標とし、申請者が同定している新規エフェクターのメンブレントラフィックにおける機能を、相互作用分子の同定・機能解析等を通じて明らかにすることを目的とする。
【本研究に関連する代表的論文3編】
1. Hiroki Nagai, Jonathan C. Kagan, Juan Carlos Amor, Richard A. Kahn and Craig R. Roy.
(2005)
A C-terminal translocation signal required for Dot/Icm-dependent delivery of
the Legionella RalF protein to host cells. Proc. Natl. Acad. Sci.
USA 102: 826-831.
2. Juan C. Amor, Jennifer Swails, Craig R. Roy, Hiroki Nagai, Alyssa
Ingmundson, Xiaodong Cheng and Richard A. Kahn. (2005) The structure of RalF,
an ARF guanine nucleotide exchange factor from Legionella pneumophila, reveals the presence of a cap over the
active site. J. Biol. Chem, 280:
1392-1400.
3. Hiroki Nagai, Jonathan C. Kagan, Xinjun Zhu, Richard A. Kahn, and Craig R. Roy. (2002).
A bacterial guanine nucleotide exchange factor activates ARF on Legionella phagosomes. Science 295: 697-682.
【今一番やりたいこと・言いたいこと】
南の島で1ヶ月ほどぼーーーっとして過ごしたいが、当分かないそうもない。