近藤慎一 Shinichi
Kondo
宮崎大学医学部 助手
バイオサイエンス修士
住所:889-1692 宮崎県宮崎郡清武町大字木原5200
Tel:0985-85-1783
Fax:0985-85-9851
e-mail:
sh-kondo@med.miyazaki-u.ac.jp
URL:
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/anatomy1/
【略歴】
2004年奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科博士前期課程修了
2004年宮崎大学医学部助手
【研究課題名】
小胞体ストレスにより誘導されるオートファジーの解析
小胞体で起こるタンパク質折り畳みが、細胞内外からの各種ストレスにより撹乱される状態を小胞体ストレスという。小胞体ストレスが負荷されると防御機構であるUnfolded Protein Response(UPR)が活性化し、小胞体分子シャペロンが誘導され小胞体内腔に蓄積した異常タンパク質を折り畳むことで細胞死から防御する。各種神経変性疾患ではこの防御機構が破綻して、異常タンパク質の蓄積を招き、神経細胞死につながることが明らかにされ、小胞体ストレスの重要性が注目されている。また、神経変性疾患にみられる細胞内の現象として、オートファジーの亢進がある。オートファジーは、すべての真核細胞に存在する主要な自己成分消化システムである。オートファジーは、日常的な細胞の代謝回転に貢献しているが、状況に応じて著しく誘導され、飢餓時の栄養源確保やオルガネラの量的調節に働く。申請者は、小胞体ストレス時にもオートファジーが誘導されることを見出したので、本研究課題においてそのメカニズムについて解析を行なう。小胞体ストレスからオートファジー誘導までの細胞内シグナリングを明らかにすることを目指す。
【本研究に関連する代表的論文3編】
1. Kondo S., Murakami T.,
Ogata M., Kanemoto S., Otori K., Iseki K., Tatsumi K.,Wanaka A.,& Imaizumi
K. (2005) The regulation of unfolded protein response by OASIS,a transmembrane
bZIP transcription factor, in astrocytes. Nat Cell Biol., 7(2),186-194.
2. Murakami T., Kondo
S., Ogata M, Kanemoto S., Saito A., Wanaka A., Imaizumi K. (2006) Cleavage
of the membrane-bound transcription factor OASIS in response to endoplasmic
reticulum stress. J Neurochem. 96(4):1090-100.
3. Kanemoto S., Kondo
S., Ogata M., Murakami T., Urano F., Imaizumi K.(2005) XBP1 activates the
transcription of its target genes via an ACGT core sequence under ER stress. Biochem
Biophys Res Commun. 331(4):1146-1153.
【今一番やりたいこと】
生物のもつ不思議なシステムやメカニズムの解析に、一歩でも近づきたい。