駒田 雅之 Masayuki Komada
東京工業大学
大学院生命理工学研究科
助教授 薬学博士
住所:226-8501 横浜市緑区長津田町
4259-B-16
Tel:045-924-5703
Fax:045-924-5771
e-mail:
makomada@bio.titech.ac.jp
【略歴】
1988年 東京大学薬学部 卒業
1990年 東京大学大学院薬学系研究科 修士課程修了
1990年 関西医科大学肝臓研究所 助手
1996年 フレッド・ハッチンソンがん研究センター ポスドク
2000年 東京工業大学大学院生命理工学研究科 助手
2001年 東京工業大学大学院生命理工学研究科 助教授
【研究課題名】
エンドソームにおける膜輸送の蛋白質脱ユビキチン化による調節
活性化された増殖因子受容体はエンドサイトーシスにより速やかに細胞内に取り込まれ、エンドソームを経てリソソームに運ばれ分解される。増殖因子受容体は活性化に伴ってユビキチン(Ub)化され、このUb化がエンドソームからリソソームへの選別輸送シグナルとして働く。そしてエンドソーム膜上で2つのUb結合蛋白質HrsとSTAMが複合体を形成し、Ub化された蛋白質を認識することによりそのリソソームへの選別輸送因子として機能している。一方でHrsやSTAMを含むいくつかの選別マシーナリー蛋白質もまたUb化をうけ、エンドソーム機能がその構成蛋白質のUb化により調節されていることも示唆されている。そして最近、これらUb化蛋白質を脱Ub化することによる、Ub化に拮抗する逆方向性の調節機構の存在が明らかになりつつある。本研究課題では、Hrs-STAM複合体と相互作用する脱Ub化酵素UBPYとAMSHの機能解析を通じて、エンドソームにおけるメンブレントラフィックのUb化/脱Ub化による調節メカニズムの解明を目指す。
【本研究に関連する代表的論文3編】
1. Mizuno, E., Kobayashi, K., Yamamoto, A., Kitamura, N.,
Komada, M. (2006). A deubiquitinating enzyme UBPY regulates the
level of protein ubiquitination on endosomes. Traffic 7, 1017-1031.
2. Nakamura, N., Tanaka, N., Kitamura, N.,
Komada, M. (2006).
Clathrin anchors
deubiquitinating enzymes, AMSH and AMSH-like protein, on early endosomes. Genes Cells 11, 593-606.
3. Mizuno, E., Iura, T., Mukai, A., Yoshimori, T, Kitamura, N., Komada, M.
(2005). Regulation of epidermal
growth factor receptor downregulation by UBPY-mediated deubiquitination at
endosomes. Mol. Biol. Cell 16,
5163-5174.
【今一番やりたいこと・言いたいこと】
不惑の齢を迎え、残りの人生は自分のためではなく人々のために尽くすような、そういう仕事をしていきたいという思いが日々強くなってきています。まあ一生かかってもたいしたことはできっこないんだろうな、と半ばあきらめムードの中で...。でも、自分の研究をいかに社会に還元できるかということは常にしっかりと意識して、毎日働いていこうと思っています。製薬企業に今年就職した卒業生から聞いた言葉、“PATIENTS ARE
WAITING!”。