Mitsunori Fukuda

 

東北大学大学院

生命科学研究科生命機能科学専攻膜輸送機構解析分野

教授 医学博士

 

住所:〒980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉

Tel022-795-7731

Fax022-795-7733

e-mail: nori@mail.tains.tohoku.ac.jp

URL: http://www.lifesci.tohoku.ac.jp/teacher/neuro/t_fukuda.html

【略歴】

1990年東北大学理学部卒

1992年東北大学大学院理学研究科修士課程修了

1996年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了

1996年日本学術振興会・特別研究員(PD

1998年理化学研究所脳科学総合研究センター・研究員

2002年独立行政法人理化学研究所福田独立主幹研究ユニット・ユニットリーダー

2006年東北大学大学院生命科学研究科・教授

 

【研究課題名】

分泌過程におけるRab27Aエフェクターのヒエラルキー解析

 

 低分子量G蛋白質RabはGTPと結合している活性化型、GDPと結合している不活性化型の二つのフォームをとり、活性化型のGTP-Rabはエフェクターと呼ばれる標的因子と結合することにより膜輸送を促進する。近年、Rabエフェクターの同定が進み、幾つかのRabに関しては複数個のエフェクター分子が報告されるようになってきた。ところが、これらのエフェクター同士の機能的な相関(エフェクター同士が独立、連続、あるいは協調して機能するのか)はほとんど解明されていない。当研究室では、これまでの解析でメラノソーム輸送及び分泌過程に関与するRab27Aエフェクターとして11種類の異なる分子を同定している。当初はこれらの分子が細胞種特異的に発現することにより、異なるタイプの膜輸送(メラノソーム輸送と顆粒の放出など)の制御を可能にすると考えていたが、その後の解析から一つの細胞(メラノサイト及び分泌細胞)に複数個のRab27Aエフェクターが発現することが明らかとなった。メラノサイトに関しては、二種類のRab27Aエフェクター(Slac2-a及びSlp2-a)が連続してRab27Aに作用することによりメラノソームを細胞膜まで輸送することを既に明らかにしているが、分泌細胞に発現するRab27Aエフェクター同士の機能的な関係はこれまで全く解明されていない。本研究では、生化学、分子生物学的手法及び全反射顕微鏡を用いた分子イメージング法によりPC12細胞からのホルモン分泌過程におけるRab27Aエフェクターのヒエラルキーを解明することを目指している。

 

【本研究に関連する代表的論文3編】

1. Tsuboi, T., Fukuda, M. (2006). The Slp4-a linker domain controls exocytosis through interaction with Munc18-1·syntaxin-1a complex. Mol. Biol. Cell 17, 2101-2112.

2. Fukuda, M., Imai, A., Nashida, T., Shimomura, H. (2005). Slp4-a/granuphilin-a interacts with syntaxin-2/3 in a Munc18-2-dependent manner. J. Biol. Chem. 280, 39175-39184.

3. Kuroda, T.S., Fukuda, M. (2004). Rab27A-binding protein Slp2-a is required for peripheral melanosome distribution and elongated cell shape in melanocytes. Nature Cell Biol. 6, 1195-1203.

 

【今一番やりたいこと・言いたいこと】

 大学に移って3ヶ月余りになりますが、自分自身で手を動かして実験できる機会が減ってしまい寂しい日々を送っています。たまには雑務も講義も忘れて、実験に没頭したいものです。